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ライトノベル新人賞で「まるでシリーズ第一巻の様な投稿作品」が過半数を占めている、という状況で書き手は何を意識しなければならないのか?

ラノベ新人賞で「まるでシリーズ第一巻の様な投稿作品」が過半数を占めているという悩み - Togetterまとめ

 このツイートまとめを読んでいて、頭の中でモヤモヤしていたのは、そもそもライトノベル新人賞受賞作のシリーズ化前提が多すぎる問題
 どうしてこういうことになってしまうのかというと、多くのライトノベルは文庫であるため、たくさん売らないと利益になりません。たくさん売るためには、売れると見込んだ面白い作品をシリーズ化することが最善の方法です。コレについては、実際に売る書店も同じ考えを持っています。売れる、売れそうなシリーズ小説なら、良い棚に置いて売り込みたいのです。特に新人デビュー作品は、出版社や書店として一番売り込みたいはずです。これが、〈金のなる木〉になるかもしれないのですから。そうなると、書店が一番求めるのは、シリーズ化して売れそうな新人小説です。こういうのが売りたい、という声が書店の売り上げ実績として出てしまえば、必然的にシリーズ化を前提とした新人デビュー小説を量産されてしまうのです。
 何だかんだ言っても売れるのはシリーズ化したライトノベルである、ということを踏まえて、ではツイートまとめで問題とされているシリーズ化を前提とした新人デビュー小説は何故ダメなのか? これは、榊一郎大先生が、こう言っています。

 判りやすく例えると、完成した作品を風呂敷で包むのだが、中途半端に結んで不安定な状態でも、「それが正しい」と思っている人が多い、ということです。伏線をあえて残すことは、1つの作品として不完全な状態です。この問題で一番困るのは、伏線を残していても作品としては完結し(一応)完成していることです。つまり、何を持って作品の完結とするかの認識が榊大先生と作家の卵の間で違うのです。
 当たり前ですけど、小説新人賞で最終選考に残る作品は、1つの例外なく完成度が高い作品です。そして、完成度とは、文章力と伏線やネタを回収しきちんとオチを付けている構成力の高さです。榊大先生の悩みの種になってしまう作品では、そもそも新人賞作品として評価の対象にならないことを教えてあげるべきです。
 もう一つ重要なこと。新人賞に投稿した小説と書店に並ぶ新人デビュー小説は、多くの場合別なものです。これも、榊大先生が言っています。

 つまり、新人賞投稿作品として完結したものでも、編集者あるいは著者の意向によってシリーズものとして改稿され書店に並ぶのです。これは大事なことなので、多くの投稿者に対して、なるべく周知させておくべきでしょう。
 それでも、シリーズ化を意識した投稿小説を書き、その上で上手く完結させたい、というのであれば、これから書く方法が手っ取り早く効果的です。
 物語を結末から逆算してプロット・シナリオを構成すること
 これは、私が学生時代に小説を書いていて、物語や設定で広げすぎた風呂敷をどう閉じて良いか判らなくなった時に思いついた方法です。ミステリ小説の物語を考える時は、(多くの場合)犯人から考えますよね? ミステリ小説の起点は、「犯人は何故犯行をするに至ったのか?」の動機です。つまりそれは、ミステリ小説の中で最終的に解明することです。それをライトノベルで応用するのです。
 例えば、異世界ファンタジーの冒険小説を考えているなら、主人公の旅の最終目的、あるは最後に戦う敵、いわゆるラスボスから先に考えるのです。
 ラスボスを倒したあと、主人公はどうするのか?
 ラスボスの存在する理由は?
 ラスボスはどこにいるのか?
 城の奥にいるラスボスをまでどう行くか?
 どうやって倒すのか?
 倒すためには何が必要なのか?
 その必要なもののために主人公は仲間たちと何をするのか?
 主人公は仲間たちの出会いで何を得るのか?
 何故主人公は旅立つのか?
 このように、最後から順に考えるようにすると、必然的に物語の中で必要なネタやアイディアだけが出てきます。それら必要な場所に、順番に構成すれば、一本の柱が出来るようになります。そして、どこに伏線を張るかも意識的にコントロールできます。これで筋が通った物語として完結させながら、ほんのちょっとだけ伏線を残す小説が書けるはずです。……はずです。
 ほとんどの小説新人賞は、受賞すれば本になって読者に届きます。それを意識して書くのも良いですが、その前にまず選考委員を納得させることを考えても良いのではないでしょうか。

「ラノベファンに質問がある」に答えてみる

『「ラノベファンに質問がある」に答えてみる』

 私は、これでもかなり長いこと、いわゆるライトノベルを読んでいます。まあ、読む数自体は学生時代より減りましたが、今でもファンと思っています。

ラノベファンに質問がある

 このはてな匿名ダイアリーを読んで、そのことを改めて確認したいと思います。

●ラノベしか読まない?他の小説は読む?それは何故?どこに魅力を感じている?

 ライトノベルしか読まないワケではありません。ミステリ、恋愛小説、時代小説、経済小説などなど、読むジャンルは多岐にわたります。変なこだわりがなくなり、好き嫌いも減り、若い頃より何でも楽しめるようになりました。むしろ、ライトノベルばかり読んでいる人は、もっと広い世界を知るべきだと思います。
●ラノベファンはラノベを一般娯楽小説(定義付けのために一般と称しているだけ)と同じだと思っている?

 イエスであり、ノーであると言えます。
 例えば、小野不由美さんの『十二国記』は、元々講談社X文庫ホワイトハートで少女小説として発売されましたが、後に講談社文庫で再発売されました。
 荻原規子さんの『RDG レッドデータガール』は、カドカワ銀のさじという児童小説レーベルから発売されましたが、アニメ化に際して角川スニーカー文庫から発売されました。
 谷川流さんの『涼宮ハルヒの憂鬱』は、角川スニーカー文庫から発売されましたが、後に児童文庫レーベルの角川つばさ文庫から発売されました。
 同じ小説でも発売した場所(レーベル)が違えば、別のカテゴライズをされます。それは仕方がないことだと踏まえた上で言いたいことは、何でもライトノベルに結びつけて語る風潮にもううんざりです。
●ラノベで、パロディ要素が殆どを占めるようなものはどう思っている?

 パロディというのは、著者と読者の間である種の共通認識が働いた時に初めて「面白い」と言える要素です。つまり、エロゲーを全くやらない私にエロゲーのパロディをされても、その面白さが判らないワケです。
 パロディの多用は、読者が知らなければ寒いだけなので、ほどほどにしてもらいたいです。
●ラノベは何故ジャンル分けされない?ライトノベルという呼称は既に不要ではないか?

 ハッキリ言って、不要です。ライトノベルは、ジャンルではないとすら思っています。
 しかし、これらの小説群をライトノベルという呼び方以外にキャッチーな言葉が出て来ないのでしょうがないです。

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著:川口士『千の魔剣と盾の乙女 13』
画:柳井伸彦 作:川口士『魔弾の王と戦姫 5』

ライトノベル読者が意外と気づいていない隠されたイラスト 川口士『千の魔剣と盾の乙女』の“裏”表紙絵

 マンガ単行本を買うと、時々カバーを外した表紙におまけイラストやマンガが描いてあります。これは、主に4コママンガ単行本で行われるお遊びで、私は、単行本を買う度にカバーを外してチェックしてます。4コママンガ以外では、八木教広先生の『CLAYMORE』の単行本もカバーを外すとちょいエロイラストがあります。これらは、単行本を買った人だけの、ちょっとしたお楽しみです。
 他にも天王寺きつね先生の『オルフィーナ』シリーズでは、必ずカバー裏にエロピンナップを描いています。実は、以前『オルフィーナ』完結記念にコレをブログの話題にしようと、旧ドラゴンコミックス時代のカバー裏エロピンナップを全部スキャンしました。結局、話題にはしなかったのですが。
 今までこういうお遊びは、マンガにだけある特権と思ってました。川口士先生の新刊小説『千の魔剣と盾の乙女』の10巻を読んでる時に、たまたまカバーが外れて隠された表紙絵を見るまでは。一度発見してしまったら、既刊のカバーも外して全てチェックせざるを得ないワケで、はたして第4巻から表紙絵が見つかりました。

川口士『千の魔剣と盾の乙女』第4巻の表紙川口士『千の魔剣と盾の乙女』第4巻の表紙

 いかがでしょうか? これらの表紙絵は、現在最新刊の10巻まで描かれています。このアイディアを採用した一迅社の担当編集者は、なかなか遊び心の判る人ですね。とてもいい仕事です。
 (*^ー゚)b グッジョブ!!
 ここ数年、文庫ライトノベルでも巻末に担当イラストレーターのあとがき絵を載せるようになりました(『千の魔剣と盾の乙女』でも載っています)が、表紙におまけイラストを載せる作品は、私の知る限りコレだけです。他にもあるかもしれないので、探してみてください。

追記
 一迅社よりお叱りのメールを受けたので、内容を修正しました。
 ご迷惑をおかけしました。

ライトノベルのオールタイムベストを決めよう!2013年版まとめ(ほぼ完全版)


 このツイートに端を発したツイッター上でのライトノベルオールタイムベスト2013年版をまとめました。すでにTogetterでまとめているのもありますが、このブログでは作家とタイトルだけひと目で全てわかるようにしました。
 予め断ってことがあります。
 一部のシリーズ物は、「○○シリーズ」のようにざっくりとまとめてます。その下に書いてあるのは、シリーズ作品の中から個別についーとしていた作品です。
 ランキングではないので、順位は付けていませんが、票数のカウントはしておりテキストのポップアップで見られます。
 「ラノベオールタイムベスト」のハッシュタグをブラウザとJanetterでチェックしてますが、どうしても検索漏れが発生することをご了承ください。
 以下のツイートは除外しています。

・ライトノベルオールタイムベストへの参加か判断の難しいツイート
・タイトルを特定出来ないツイート
・TRPGのリプレイ

 ちなみに、10年前と3年前にウチのサイトで集計したデータがコレです。

このライトノベルがすごい! EXTRA STAGE
ライトノベルのオールタイムベストを決めよう!2010結果発表

続きを読む

『魔弾の王と戦姫』最新刊までに登場した戦姫のスペックまとめ

568 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2013/01/26(土) 23:42:54.54 ID:3c031crl
戦姫も7人出揃ったことだしまとめてみた
間違いや抜けに気がついたら指摘してくだされ
http://www1.axfc.net/uploader/so/2769440.jpg(キャッシュ)

598 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2013/01/27(日) 10:31:47.87 ID:Uh/g84km
>>568
ソフィーヤが3番目に年長っていう話だから
ヴァレンティナは20より上なのではないかと思う

たしかに作中表記は20前後だけど

川口士 part25 千の魔剣/魔弾の王より



プロフィール

藤堂志摩子

Author:藤堂志摩子
初めまして。私は、仮想世界の女子校に通う“エターナルセブンティーン”藤堂志摩子といいます。乃梨子の「阪神タイガースを生暖かい目で見守る志摩子さまが好きだ!」という微妙なリクエストで生まれた新しい形のバーチャルネット白薔薇さまです。どうかよろしくお願いします。
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