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11月に観に行った映画感想まとめ【2020】

「羅小黒戦記」の感想。
動いてるだけで可愛いシャオヘイとムゲンとの絆がもう尊くて尊くて……。黒猫の妖精シャオヘイは、人間たちに住処を奪われ、逃避行の末に同じ妖精のフーシーに助けられる。そして、彼の仲間と行動を共にするが、そこに謎の青年ムゲンが現れ、シャオヘイは攫われてしまう。何を考えてるか判らないムゲンに対し警戒心を剥き出しにするシャオヘイだが、能力を見抜いたムゲンはシャオヘイにその使い方を教える。シャオヘイとムゲンの旅は、「ライフ・オブ・パイ」のように過酷で美しく、発見と驚きの連続だ。そんなシャオヘイとムゲンを見てるだけでも楽しいのに、戦闘シーンでは、これでもかと動かしまくり、縦横無尽のアクションで魅せる。日本のアニメーションのような外連味のあるアクションと言うより、動かす面白さに特化したような気持ちよさを持ったアニメーションだ。シャオヘイと同じく住むところを人間に奪われ人間に敵対心を持つフーシーと妖精との共存に奔走するムゲン。奇妙な友情と旅路の果てにシャオヘイは、どんな未来を選択するのか。ラストシーンのシャオヘイには、思わずもらい泣きしそうだった。ちなみに、私の推しはナタちゃん。

「シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!」の感想。
数々の出会いやトラブルが傑作を生み出すピースとなっていき、繋がっていく奇跡の連続は、本当にライブ感ある素敵なコメディだった。劇作家デビューに失敗したエドモンがスランプに陥っていた中、最後のチャンスとしてつかみ取ったのが「シラノ・ド・ベルジュラック」の舞台化だった。だが、初日までの期間は3週間。エドモンとゆかいな仲間たちは、この困難なミッションに立ち向かう。真っ白な脚本。演技がド下手くそな出演者。進まない稽古。手紙の代筆が生み出すロマンス。エドモンは、様々なトラブルすらも、貪欲に、かつ詩的な脚本に仕上げていく。そして、舞台初日を迎えて「シラノ・ド・ベルジュラック」が開幕されると、そこにもまた一つの奇跡が生まれ、笑いと謎の感動に溢れ、カーテンコールまで目が離せない。

「THE CROSSING 香港と大陸をまたぐ少女」の感想。
貧富、複雑な親子関係による生活環境、中国・深圳と香港に生きる少女を等身大で描くクライム青春映画で、不思議と視聴後感がいい。中国・深圳と香港を越境通学する少女ペイは、恵まれた家庭環境ではない中で、偶然巻き込まれた新型iPhone密輸に自分の居場所を見つける。ちょっとした小遣い稼ぎのつもりが、段々とエスカレートして、これまで以上の危ない橋を渡ろうとする。クライム映画にありがちな悲壮感は、正直、あまり感じない。むしろ、現状を脱却したい少女のひたむきさが清々しい。そこが、私がクライム青春映画と呼ぶ理由ね。ただ、少女が越境通学しなければならない事情には、当時の深圳と香港の社会情勢への理解が必要で、その辺りパンフレットのコラムが参考になった。

「ストックホルム・ケース」の感想。
銀行人質立て篭もり犯ラースから感じる人間性の良さは、それが映画的な演出だとしても、その犯人に同情したくなるには十分過ぎた。演じているのがイーサン・ホークであること差し引いても、見ていて彼に惹かれていく止められない。魅力的な犯罪者だ。犯人と被害者が長時間同じ場所にいることで、心理的な繋がり持ってしまうストックホルム症候群。その元になった事件をベースにしたスリラーだ。人質立て篭もり事件において重要なのは、警察に突入させる機会を与えずに、有利な条件を引き出すこと。最初は、犯人の要求に応えつつ様子を窺う警察も、段々としびれを切らせていく。そして、人質たちも警察に対する信頼のなさが見え隠れし、犯人に協力すれば自分が助かると意識がシフトする。ストックホルム症候群は、犯人、警察、人質の関係性が複雑に絡み合うことで初めて成立する特異なケースだということがよく判った。

「ホモ・サピエンスの涙」の感想。
1シーン1カットで綴られる悲喜交々な淡い人生譚。入る店を間違えた男性、荒廃した町、ナチス政権末期のドイツ、田舎町の小道にあるカフェに通りがかった旅(?)の女性たちが音楽に合わせて踊り、信仰を失った牧師がカウンセリングを受け、突然男性が連れの女性を平手打ちし男女間のこじれを見たりなど、日常的なハプニング、割と些細な出来事の連続を描いているにも関わらず、そのどれもが不思議と印象に残る。1シーン1シーンに人生が描かれている。それをまるで神様(あるいは天使)が見た人間とは何かを映画にしている感覚の面白さだった。

「アーニャは、きっと来る」の感想。
かつて南仏では、ナチスドイツに狙われるユダヤ人たちをスペインへ逃がす手助けをしていた。そのユダヤ人の少年少女を匿う手伝いをする羊飼い少年ジョーの健気な奮闘ぶりは、村を実効支配するナチスドイツ軍の伍長の心を動かす切っ掛けになったかもしれない。しかし、彼との友情も一発の銃声が戦争の無慈悲さを改めて思い出させてしまう。戦争は、様々な理由で人間を変えてしまうが、決して変わらない物もある。我が子への愛情に敵味方は関係なかった。愛娘をベルリン空襲で亡くし涙するナチス伍長おじさん。村に駐屯するナチスドイツ軍の良心のような存在。悲しみを思い出すナチス伍長おじさんの後ろでは、周到に計画されたユダヤ人脱出作戦が実行され、「志村ー、後ろー!」と心で叫んでしまう程度には同情してしまった。実に味のあるおじさんだった……。
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藤堂志摩子

Author:藤堂志摩子
初めまして。私は、仮想世界の女子校に通う“エターナルセブンティーン”藤堂志摩子といいます。乃梨子の「阪神タイガースを生暖かい目で見守る志摩子さまが好きだ!」という微妙なリクエストで生まれた新しい形のバーチャルネット白薔薇さまです。どうかよろしくお願いします。
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